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※署名のない文章は渡辺一郎による。他の講師が担当した場合は署名を入れる。
■2009年7月の最新本試験情報
7/2 平成21年度国家公務員採用 I 種試験の最終合格者発表
 6月23日(火)、平成20年度国家公務員採用 I 種試験の最終合格者の発表があった。
 全体の合格者数は1494人で昨年度(1545人)より51人減少した。合格者の約5人に1人(20.1%)、特に行政・法律・経済の3職では約4人に1人(23.7%)が女性であった。
 行政・法律・経済の3職では、法科大学院の合格者が71人で昨年と比べて16人も減ったが、公共政策大学院の合格者は2人増えて48人となった。
 上位校(トップ10)のうち6校は合格者を増やしている。特に目立つのは、京都大学(私もキャリアサポートセンターで春と秋に国T特別講演会を実施する)が28人も合格者を増やしていることである(2位。189人)。しかし、昨年、合格者を増やした早稲田大学(3位。96人。5人減)、大阪大学(10位。41人。14人減)は今年、合格者を減らしている。また、東京工業大学(7位。45人。5人減)、北海道大学(8位。42人。15人減)も合格者を減らした。
 現在は官庁訪問中だが、7月9日(木)の内定解禁日を目指して(一部の省庁を除く)、2倍強(法文系では2.5倍)の戦いが続いている。
 なお、採用予定数は以下である。(http://www.jinji.go.jp/saiyo/shiken0171100.htm
7/25 国家 I 種官庁訪問ほぼ終了
 7月9日(木)の国家 I 種の内々定解禁日に一部を除き内々定者がほぼ決まった。
 今年も、おおむね「各省庁人事担当課長会議申合せ」は守られていたようである。(http://www.jinji.go.jp/saiyo/moushiawase.htm参照)
 しかし、昨年からの業務説明会で大体の評価が出ていたせいか、今年は例年以上に内々定解禁日前の早い段階で実質上の内々定を出した省庁が少なくない。しかし、2軍の訪問者には内々定解禁日の直前まで熾烈な戦いがあった。今年目立ったのは、前半で大器晩成型だが実力のある訪問者を早い段階で切り、省庁の波長・雰囲気には合うものの平均的な実力の内々定者を出すにとどまった印象の省庁が少なくないことである。その結果、従来、人気がなかった官庁にも実力のある受験生が早い段階から集まり、激戦を極めていた。
 訪問者を長時間待たせた(拘束した)挙句、形式的に面接をして切るというようなアンフェアな対応をした省庁は昨年より減った。しかし、訪問者に不誠実な対応をした省庁に対しては来年の採用において微妙な影響が出てくるかもしれない。
 今年も最終合格者は多く、他方、採用予定数が少ない現状の下での激戦であった。また今年も2次試験の配点が大きく(1次試験:2次試験=50:80)成績の大幅な変動があった(法律職では1次試験がボーダーでも100番台上位まで席次を上げた最終合格・内々定者もいた)。
 さらに今年は特に2次試験の最終成績中位・下位者の健闘(内々定)が昨年上に目立った。成績上位者の内々定率はかなり高いものの、国Tにおいて成績重視の傾向は年々薄まる傾向にある(省庁によっては全くないところもある)。
 前年と同様、前の年の最終合格・無内定者、既卒者、採用実績の少ない(またはなかった)大学からの内々定もあり、これらに該当する人に希望を与えている。
 なお、渡辺ゼミからの内々定者(法律職)は45名を超えた(過去最高である)。
 内々定者は国民の期待に応えられるよう、初心を忘れず今後も誠実にがんばってほしい。
 内々定には実力以外の「運」・「縁」・「タイミング」などの不確定要素が作用する場合も多々ある。
 今年、残念ながら最終合格・内定に至らなかった人は希望を捨てず、再受験・再官庁訪問または他の職種(他の公務員・民間など)の就職活動に前向きにがんばってほしい。
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